タケオはマナに種明かしする。実は100円しか入ってない通帳を渡したと。ほっとする娘。ミキが反省することを祈る。
俺「落ち着いてくれ。大丈夫なんだ」
マナ「何が大丈夫なのよ!?」
俺「実はあの通帳、本当は100万円も入ってないんだ」
マナ「えっ、どういうこと?」
俺はミキに渡した「残高100万円」通帳の種明かしをする。
俺「あの100万円の残高は、3年も前のものだ」
俺「ずっと記帳せずに置いておいたんだ。お前の教育費を貯めていたんだけどね。全額下ろして今は別の口座に入れてある」
マナ「じゃあ、お母さんは空の口座の通帳をもらったってこと?」
俺「いや、空ではない。100円だけ入ってるからな」
マナ「何よそれ」
ぷっと吹き出して笑うマナ。
ミキは通帳の日付までは見ていなかったようでまんまと俺に騙されたということだ。
俺「まああの100円でカップ麺ぐらいは買えるだろう」
マナ「そうね。それで頭を冷やしてくれたらいいね」
俺はマナの頭を撫でる。ようやく娘と落ち着いて暮らせるようになるのだ。
ミキがこれまでのことを反省して、誠実にお金を返していくことを祈ろう。
終わり
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