夫はあわてて義姉を呼んできた。
義姉「なによ、遺書があるなんて聞いてないわよ」
夫「俺だって、知らなかったよ」
義姉「で、なんて書いてあるのよ」
弁護士「単刀直入に言いますと
遺産はすべて、ナナミさんに譲る
と書いてあります」
驚きのあまり、私は立ち尽くした。
対照的に、夫と義姉は、狼狽して
弁護士に詰め寄った。
義姉「どうして! 私は実の娘なのよ!?」
弁護士「お母様は、介護をしてくださった方に譲りたい、と
いう言葉を遺しておられます」
義姉「で、でも、母は認知症だったのだから
そんな遺書、無効よ!」
弁護士「遺書は、認知症が進行する前に、作成されたものです」
義姉「ナナミさんが無理やり
書かせたのよ!」
弁護士「それはありませんね。
私も立ち合いのもと作成されたものですから」
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