ミキの異変に気づいたのはマナが10歳のとき。タケオはミキの浮気を疑う。
初めて「おかしいな」と思い始めたのはマナが10歳になった年だった。
俺「あれ、こんな鞄持ってったっけ……?」
ミキの部屋で新しいブランドものの鞄を見つけた俺。
しかも一つではなく、いくつもの高価な鞄が転がっている。
俺「自分で買ったにしては高くないか?」
専業主婦の彼女には俺が毎月お小遣いを渡している。
しかし、こんなハイブランドの鞄をいくつも買えるほどのお小遣いではない。
俺「まさか……な」
違和感を覚えたものの、この時はまだそれほど深刻には考えていなかった。
けれどその後も「あれ?」と思うことが増えた。
例えば、俺が残業を終えて帰ってきても、ミキが外出から戻っていなかったり。
夜中に娘が寝ている横で、ずっとスマホに釘付けになっていたり。
俺「ミキ、最近忙しそうだけど大丈夫?」
ミキ「え? う、うん。何でもないわ」
明らかに彼女は何か隠している様子だった。
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