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認知症の義母が遺したもの(4)

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私は四十代の専業主婦だ。
子どもはいない。
夫と、夫の母と、長年三人で暮らしてきた。

私が四十になった年に、義母は足を骨折し
そのまま寝たきりになった。

寝たきりになった当初は
しっかりしていたのだが
一年ほど経った頃から
物忘れがひどくなった。

その頃から、ろれつが回らなくなり
私や夫の名前が思い出せなくなった。

病院へ連れて行ったが
年齢によるものなので
どうともできないらしかった。

そのうちに、数分前、数時間前の出来事も
覚えていられなくなり
私や夫が誰なのかさえ
分からなくなってしまったのだ。

私は何度も
「老人ホームへ預けましょう」
と夫に言った。

けれど
夫「親の介護は、嫁がするのが当たり前だ」
と、話を聞いてくれなかった。

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