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認知症の義母が遺したもの(14)

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義姉「せっかく来たんだから
母さんの形見分けでもしましょう」

夫「そうだな。母さんは着物が好きだったから、いいものも
があるはずだ」

夫は、義母の着物や持ち物を出した。

義姉「着物は時代遅れのデザインばかりだけど
売れば、それなりのお金になるかもね」

母が亡くなって哀しいと言っているわりに
義姉は、形見の値踏みばかりしている。
呆れていると

義姉「いつまでいるのよ、ナナミさん。
あなたは部外者でしょう?
出て行きなさいよ」

先日の警察の件もあり、私はカチンときた。
「図々しいと言われてもいいわ」と
腹をくくった。

私「お義母さんを最期まで看取ったのは
私です。お義母さんの、ヒスイの帯留めを
私に譲ってください」

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