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認知症の義母が遺したもの(22)

スカッと情報局
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夫「嘘だろ、ナナミ!?」
私「嘘じゃないわ。弁護士さん、
離婚調停をお願いできますか?」

弁護士さんに尋ねると、ニッコリ笑って
弁護士「もちろん、お引き受けしますよ!
浮気の慰謝料をもらいましょうね」
と言ってくれた。

夫「おい、遺産相続までしといて
それはないだろう」
弁護士「遺産と、浮気の慰謝料は別物ですよ!」

弁護士「そもそも、この遺産は、過酷な介護をひとりで
引き受けてくださったナナミさんへの
お母さまからの感謝のあらわれです」
弁護士さんはそうバッサリ斬ってくれた。

その後。
弁護士さんの働きのおかげで、離婚が成立した。
遺産をアテにしていた夫は、浮気相手のホステスにも
捨てられたようだ。

義姉も、ゴネにゴネたが、どうにもならないと知り
最近は、私の元夫に八つ当たりしているようだ。

私は、気ままなひとり暮らしを始めた。
最近になって、やっと優しかった義母との思い出を
回想できるようになった。

私は空にいる義母に話しかけた。
「お義母さん。ありがとう。
私は、顔をあげて前にすすみますね」

終わり

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