その晩。
ホットケーキを重ねてクリームをつけただけの
誕生日ケーキを用意した。
息子「父さん、遅いね」
私「やっぱり遅くなるのね。
ケーキ、先に食べちゃおうか」
しかたなく息子と二人きりで
私の誕生日祝いをした。
0時を回った頃、ようやく夫は帰って来た。
夫「まだ、起きていたのか」
夫が私を見て驚く。
私「ええ」
誕生日プレゼントが楽しみで
寝れなかった、とはさすがに言えない。
すれ違った夫の体から、お酒の臭いがした。
私「えっ、飲んできたの？」
夫「あ？ああ。上司の付き合いでな」
私「そんな。私、誕生日だったのに」
夫「ふん。アラフォーにもなって
なにが誕生日だ」
私「ひどい言い方ね。私の誕生日を祝う気はないの？」
夫「あるよ。プレゼントだって買ってきたさ」
と言って、夫はカバンからビニール袋を取り出した
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