陶酔系インスタポエマー(7)

私は浮気を疑いつつも、問い詰められずにいた。
家にいる夫は
以前と、なんら変わらなかったからだ。

筋トレは続けていたけれど
私と一緒にテレビを観て笑いあったり
その日あった出来事を話してくれたりした。

けれどある時。夫に
「次の金曜日、泊りがけの出張に行くから」
と言われた。

「ついに、お泊りデートするのね？」
と、私は冷静に思った。

動揺を押さえつつ、「気を付けてね」と
笑顔で夫を送り出した私は、えらいと思う。

その晩の23時ごろ。
待ちに待った、プリンちゃんのポエムが
UPされた。
投稿を見た私は固まった。

『いつか、この愛がなくなったら
私は、砕けて夜空の星になりたい』

この日、はじめて写真がUPされていた。
男性とキャンプしている写真だ。
写りこんでいる男性は、まぎれもなく夫だった。